~~~激甚化する?ガイアの嵐
稲田陽子 最近の地球環境の変貌ぶりには、目に余るものがある。 最近では、台風16号の勢力の凄まじさが記憶に新しく、 食べ物を求めるクマや野生生物の生態の変容にも驚かされ、 さらには日常にはびこる地震についても大きく懸念される。 南海トラフのような巨大地震は、すでに現実の感覚で 受け止められていると言えるだろう。 自然界に一体何が起きているのだろうか。人為的な問題は 当然考えられ、台風やクマ問題はそれに関連づけされる ことが多いようだ。 第一、四季の変化が不明瞭になってきており、春も初夏も その境界線が曖昧になってきているわけである。 そのため、以前は過ごしやすく快適な気温環境であったのが、 突然真夏日となって、人々に熱中症のリスクをもたらしたり、 かと思えば肌寒くなるというのも珍しくない。服装も、 その度に目まぐるしく変わる。衣替えという概念も必要なく なりそうな気配である。 北海道にはリラ冷えという言葉がある。これは、オホーツク 高気圧が発生して気温を一時的に低下させる気象現象だ。 5月の中旬から6月上旬に現れ、一種の風物詩にもなっており、 ライラックの甘い香りが漂う風に肌寒さが戻る。 ところが、この季節特有の風物詩も、気温の上昇傾向で 年々忘れそうになるほど。そこにも気候変動の影響を 見ないわけにはいかないが、今年は初夏のような日々に 加え、30度にもなることもある中で、かろうじて肌寒い 時期も訪れたのは、まだしもガイアの救いだ。 そんななか、台風16号が猛威をふるった。沖縄に1週間も 居座り、和歌山でも強烈な風雨となったほか、東京でも 目黒川や神田川の氾濫が危惧された。近年の傾向として、 台風の速度が遅く、同じ場所に長期間留まり、被害リスクを 大きくしているのが特徴だ。 台風の大型化も気になるものの、むしろ強風域が拡大したり、 勢力が大きくなっているという。今後は、大型化も予想され ている一方、強風域のさらなる拡大や線状降水帯による 大雨が問題視され、災害の深刻さが伝えられている。 21世紀の終わりには、強風域が現在の10.9%拡大すると 専門家が予測している。となると、スーパー台風の懸念も にわかに現実味を帯びてくる。ことによると、地球全体が バックミンスター・フラーのドームで覆われない限り、地球を 守れないのだろうか? ガイアの嵐は、予測不能である。