日本人は新型コロナ集団免疫をすでに獲得?!

~~~上久保学説「自然免疫で克服。11月に終息予測」

稲田陽子

いったい新型コロナウィルスは、どのように捉えるのが
 妥当なのだろうか。相変わらず、コロナを取り巻く
 情報は賑やかである。その中には、もちろんフェイクも
 混じっているため、扱いは慎重にしなければ、高齢者や
 持病持ちには重大な影響を及ぼす。

「新型コロナウィルスは、そうしたウィルスが同定されて
 いないのだから、そもそも存在している証拠はない」
 とする見解を表す学者までいる。実際にはこの超楽天
 主義の方が怖いと思う人の方が多いかもしれない。とはいえ、
 人々は、警戒しながらも、長いコロナ禍にうんざりしている
 ストレスから逃れるように、新種の情報を探していく。
 その情報に真実味があればあるほど、マスコミの情報には、
 何がしかの違和感を覚えるようだ。というのも、なされる主張が
 どこもかしこも同根であることに気付いていくからだろう。

それほど、いま情報は、世界的に一律ではなくなっている
 現実がある。しかも、「第4の権力」と言われるマスメディアに
 うかつに付き合うと、とんだ火傷をすることもあるのも、
 歴史上学んでいる。

大切なことは、氾濫する情報から何を読み取れるのか、
 そのリテラシー力で、それが問われている。
 そんななか、またもや感染増加が懸念されているが、
 上久保靖彦・京都大学教授の言説には、一定の説得力も
 感じられた。

上久保さんは、「日本人はすでに集団免疫に達している」とした
 論文を高橋淳・吉備国際大学教授とすでに3月に発表しており、
 この7月には、奥村康・順天堂大学教授とともに記者会見も
 行っている。

弱毒のK型流入の幸運で
 強毒の武漢と欧米G型克服

上久保さんの説によると、「日本には、昨年末に武漢のS型の
 新型コロナウィルスが、1月中旬にはその変異である K型が流入し、
 中国人の渡航を制限した3月上旬までウィルスが移動したため、
 この間多くの日本人が感染した。いずれの型も、弱毒で、
 気づかないうちに日本人の集団免疫の獲得に至り、11月までに
 コロナは終息する」というもの。

これが本当ならば、ワクチンの接種を済ませているようなもので、
 コロナが終息するのも時間の問題であるというのだから、
 そんな嬉しいこともないはずだ。この論拠について、上久保さん
 の説明はわかりやすい。

上久保さんは、ウィルスの変異情報を公表している「GISAID」の
 データから、変異や毒性の強弱、感染力などを調べ、日本の
 状況が、早い時期に集団免疫を獲得していることを発見した。
 つまり、中国人の移動で流入した S型、K型に対するそれぞれの
 免疫の共働で、強毒化し感染力の強くなった武漢G型と欧米G型の
 流入と蔓延にも耐え、多くは無症状、軽症で済んだわけである。
 これにより、恐れられていたG型の集団免疫も獲得できたのだという。
 これに対し、欧米の大流行は、都市封鎖(ロックダウン)
 のためにK型が流入せず、 S型だけでは強毒化した G型に対抗
 できなかったためだった。

日本が比較的緩い「非常事態宣言」にもかかわらず、
 感染者、重症者や死者の数が欧米と比較にならないほど少なく
 済んでいたことに、世界が驚きを持って伝えていたのも、
 上久保さんの説なら、納得できそうである。中国人観光客を
 制限しなかった間に弱毒の変異 K型ウィルスの流入という、
 後に幸運となる偶然がたまたま潜んでいたのだ。そんなことは、
 日本政府も国民も誰も予想していなかったにちがいない。

世界と日本のパンデミックのあり方は、少し違っていた。
 それでも、三密を避けることは、こうした事態では、
 有用に働くが、日本では、緊急事態宣言が出ていたときには、
 すでに集団免疫が獲得されていたのだとすると、一方向に
 走ってしまい、多様な視点が失われていたマスコミの
 あり方にも問題が出そうだ。

PCR検査の陽性者が
 感染者とは限らない

日本のパンデミックは、コロナによる死者数が季節性インフル
 エンザよりも格段に低いという。まさかそのせいではない
 だろうに、政府は、コロナが原因ではない死亡者を陽性者という
 だけで、コロナ死に数えるようになぜか調達をしているそうだ。
 PCR検査の感染者数も、当てにならず不正確であり、陽性で
 あっても感染しているとは限らないため、物議を醸している。
 ウィルスが喉についているだけで陽性と出てしまう。ウィルスの
 数が少ないと、感染自体しない。また、ある程度ウィルスが
 あっても、免疫力が働いて感染に至らない人も思いのほか多く、
 「無症状の感染者」にされている。

問題は、いま出てきている数値の解釈をマスコミが正確に
 伝えていないことではないだろうか。一方、ウィルスの変異も、
 一月に一回のペースで起こり、その回数は12~14回であるため、
 この11月でコロナの終息が期待される。その後は普通の風邪に
 変容していくというのが、上久保さんの理論だ。ところが、
 マスコミはこうした終息ではなく、感染者の増加を伝えていく
 可能性がある。

その場合、インフルエンザの流行が一つの目安となりそうで
 ある。インフルエンザに罹患し、サイトカインが発生すると、
 コロナにはかからないからだそうだ。そして、その逆もまた
 真なり…。そうなると、ワクチンもインフルエンザ並みになり、
 国民全員に必要だという当初の予想をはるかに下回る。
 ただ、相変わらず、 PCRの感度のお陰で、たくさんの人が
 「感染者」ならぬ「陽性者」とみなされるので、ワクチン
 の土壌はそのままということはありうる。

ワクチンの安全性や有効性に懸念も持たれているだけに、
 これは安全策と言えるのだろうか。私も、薬害の怖さを経験
 している一人であり、関心を持って見守っている。
 動画によると、上久保さんは、安倍元首相にもこの説を直接
 紹介したと話している。菅政権になったいま、それはどのように
 解釈されていくのだろうか。
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