~~~「ガンは赤血球から生じる」を立証した4つの論文
~~~不都合な真実は、無知から生まれる!
稲田陽子
食べ物が私たちの体の「血と肉になる」というのは、
単なる言い伝えなどではないのは、前回のブログでも
書いたとおりだ。実際にシェーンハイマーの実験は
たいそう興味深いのは言うまでもないこととして、
食べ物と体の関係をもっとも深く確実に観察、研究し
伝えたのは、千島学説をおいて他にはない。
これは、千島学説の「腸管造血説」というもので、
小腸で食物モネラから赤血球が AFD現象により凝集し、
分化発展して白血球や体細胞を生じさせている。
観察事実として食べ物から体の細胞が作られていることを
千島喜久男博士が千島学説として唱えたわけである。
この腸管造血説は、赤血球分化説であり、また細胞
新生説を内包しており、例えば農薬漬けのような野菜や
発がん性のある肉類などを大量に食した場合、当然のツケ
として赤血球が汚れて弱り、実際のガンを発症することも
考えられる。この場合、汚れた血液、すなわち赤血球が
AFD現象により寄り集まり、分化して塊となり、ガン化
してしまう。
ところが、千島は、この赤血球分化説にちゃんと救いを
用意しており、ガン化した細胞も全身の免疫力が改善すれば、
健康な血液に戻る「可逆性」があるとしている。と、同時に
ガン細胞は、正常な細胞に戻っているのだという。千島は、
ガンを血液を介した全身病という捉え方をしている、だからこそ
血液を浄化すれば、治癒も望める希望を見出せるのであり、
ガンが血液の浄化装置だとする考え方も成り立つのだろう、
免疫力といえば、白血球だけと思いこんでしまうが、実は
この学説によれば、もっとも根幹に赤血球が据えられている。
赤血球が健全であれば、良い白血球、体細胞が形成される
ことになるからだ。取材したガストン・ネサーンは、ソマ
チッドがこの赤血球から発生しているのを観察しているのも、
頷ける話だ。弱った赤血球からは、免疫力を損傷したソマチッド
が発生してくる。(『ソマチッドと714Xno真実』(稲田
芳弘著)
近年、米国では肉食主義を改めて野菜や果物を積極的に
摂取する層も厚くなり、ガン罹患が減っているという話も
聞かれてている。日本の食も人気のようだ。では、逆に、
日本人はそうした意識が健全に保たれているのか、疑問もある。
食の欧米化が招いたものは否定できないものがありそうだ。
とはいえ、伝統食の素晴らしさももちろん忘れてはいない
はずで、ガンの食養生は腸活を支える玄米菜食や発酵食が
基本にあるのは言うまでもない。まさに腸を制するものは、
ガンを制するのである。
こうしたガン治癒法にも大きな貢献度のある千島学説だが、
千島博士の赤血球分化説や細胞新生説は、その後の研究者
たちの研究論文で奇しくも立証されるようになっている。
しかし、皮肉なことにそうした論文から千島の功績が語られる
ことがないのは、どうしたことだろう。
今から40年近く前に、日本の権威ある3つの研究機関から
「ガン細胞が正常な細胞に戻った」という内容の研究論文が
出されて評価され、高松宮妃癌研究基金学術賞に輝いた。
この3つの論文は、まさに千島学説そのものの主張でありながら、
誰の口からも何の疑問も呈されることはなかった。読売新聞
に、大きな見出しが踊り、記事には、「赤血球からできたがん
細胞が、再び正常な赤血球に戻った」とある。
千島喜久男は、受賞者たちにメッセージを送ったという。
「あなた方は、私のガン細胞の起源や運命に
ついての新説をご存知だったか?それらをあなたの論文に
引用しておられるか?もし知っておられなかったのなら、
私の説をどう考えられるか?」と…。
それに対する答えは、永遠に返ってくることはなかった。
もう一例紹介しよう。1965年にパリ大学のアルベルン
教授が、まさに千島の言う AFD現象によって赤血球が寄
り集い、固まってガン細胞が出現する培養実験に成功し、
その後、そのガン細胞が血液に戻るのを観察した。こちらの
方は、千島の英語の論文を読んでいたステファノポリー博士が
フランスの学会にレベシンスカヤにも評価を受けていた千島
学説について報告してくれたのだという。
ここで肝心なことは、千島学説の立証に役立つ研究論文が
他の研究者から出されたという事実に尽きる。ただ、それは
千島学説への頑なな無知から、その興味深い観察事実の数々や
その哲科学的なヴィジョンに気づこうとしない。
もしも赤血球を基盤とした血液理論と血液に戻るガン観が
医学に取り込まれていたら、いまのガン治癒法はかなり
異なる様相となっていたかもしれない。そう思えば、世界の
真相は、あまりに深い。詳細は、『ガン呪縛を解く~千島学説
パワー』(稲田芳弘著)をご一読いただければ、と思う。