〜〜〜違和感の声も!安全性不明瞭のまま
稲田陽子
地球温暖化に懐疑的な人々もいる中で、人為的な
温暖化は世界の主流の主張として多くの対策も考案されている。
それでも、寒冷化こそが自然の流れだとする考え方もあれば、
それに加えて人為的な温暖化が同時に進行してしていると
訴える人もいる。
しかし、どうであれ、気候変動によると見られる気温の
上昇は、今や食い止められない深刻な様相を帯びてきている
のも事実だ。こうした地球規模の問題などを解決するために、
2015年9月に国連サミットで「持続可能な開発のための2030
アジェンダ」が採択され、そこに記載された「 持続可能な
開発目標SDGs」が注目されるようになった。
温暖化が進むと、行き着く果ては食糧難だと言われているのは
周知のことだろう。そこで、今考案されているのが、噂の昆虫食
である。これは、すでに東南アジア、中南米、アフリカなどで
常食されており、今に始まったことではないという。タイでは、
様々な昆虫が屋台で簡単に食べられるという。
文化の違いといえば、それまでのことかもしれないとはいえ、やはり
抵抗のある人も少なくないのではないだろうか。
まず話題に上っているのが、コウロギ食である。コウロギは、
「虫の声」の唱歌でよく知られており、綺麗な声を響かせる
ことでも日本人にはお馴染みの虫である。それをパウダーに
して学校給食でタンパク源として提供するのだという話になって
いる。つまりは子供に強制的に与えることになるわけである。
これに、違和感を感じる人が多くなるのは当然と言える。
果たしてここまでする意味があるのだろうか、と疑問視する声も
ある。というのも、近年話題になっている食品ロスの問題があるから
でもある。コンビニやスーパーでも、また家庭ですら、この問題から逃れ
られないようだ。さらに、牛や豚などを育てるのも、昆虫を養殖するのも
かかる経費にそれほど大きな相違がないのだという。
まして、昆虫は、日本人のDNAに合うのかという懸念を示す
医師もいる。その上、アレルギーの問題も浮上すると言う。
もちろん、それだけに留まらず、コウロギの病原菌であるボツリ
ヌス菌の消えない毒素が大きなリスクであると語る。
この未知の昆虫食が、学校給食で出されるというのは、どうやら
疑問符が取れないままの状況であり、問題が多いと思われて
不思議はない。まして、パウダー状となれば、食べない選択肢も
取り上げられている。
さて、戦後、欧米食の普及で日本人のガン罹患率が高まったことを受け、
千島学説では、そうした不利益を解消するために、玄米菜食を
推奨した。この昆虫食の浮上も、食肉の代替え食としての「大豆の
グルテンミート」で千島学説的に健康的な解決もできるのではないだろうか。
これは、食肉もどきの味わいを出すことも可能になっている。そうなると、
画一的に健康不安のある昆虫食にするまでもないのではないだろうか。