~~~~千島学説につながるSTAP細胞、この天才的な発想
〈千島学説研究会『螺旋』14号拙寄稿文より〉
稲田陽子
千島学説研究会の同人誌『螺旋」14号が発行されました。
ここにSTAP細胞について書いた私の原稿も掲載されています。
マスコミの論調や小保方さんの研究者としてのあり方は別問題として
このアイディア自体には非常に革新的なものが潜んでいると思われます。
「ウイルヒョウの細胞分裂論はもう古い。前時代の遺物なのにいまだに
教科書の定番になっているのはおかしい。パスツールの白鳥の首
フラスコ実験には大きな疑問がある」と言うのと同様の衝撃があります。
科学的な思念を大切にしながら、このSTAP 細胞も考えていかなければ
ならないのだとそんな気がします。
ここに紹介する文章は、昨年の9月に書いたものですので、
多少時差がありますが、考え方については現時点でも同様に
読んでいただけると思います。
というところで…
千島学説の立証の切り口になるはずだった
STAP細胞について、以下『螺旋』より転載します。
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STAP細胞報道と空気呪縛(千島学説研究会『螺旋』寄稿)
~~~~千島学説につながるSTAP細胞、この天才的な発想
(『螺旋』14号15.2発行/214.9.29記)
稲田陽子
STAP細胞論文問題の主役たちは、華々しかった1月31日の会見の後は、
論文の不備が再三指摘され、その研究の基本的意義までも疑われるだけでなく、
否定されるハメに陥っている。確かに論文には、大きな不備があり、
ことに論文に存在感を与えていた笹井氏の驚愕の訃報後は実験の本質的な
意義すら完全否定されるような発言も珍しくなくなっている。この問題の
STAP細胞は、加熱したマスコミやネット社会の思惑通り世間からは
すっかり信用が失墜してしまったようにも思われる。
とは言うものの、こうしたマスコミや科学コミュニティと言われる
「村」社会の論理だけでは納得できないものを「STAP細胞」という
アイディアに感じている人もいるのではないだろうか。
それらしく見えれば「高い倫理性」というものは、最も大衆受けするものだ。
それを大上段から叫びつつ、とかく「論文不正」にばかり矛先を向け、
既成概念を擁護しがちな「科学村」にこの問題の「全権」をゆだねて
しまっては、後で後悔することにもなりかねない。まして、このアイディア
について語リ合えるような自由な空気など生まれようもないにちがいない。
このSTAP細胞報道と空気呪縛のなか、淡々と事実を確認しようと
問題の論文のデータを解析した研究者、理化学研究所・統合生命医科学
研究センターの遠藤高帆・上級研究員がいる。遠藤氏は、今年の2月から
疑義の発生した論文データを解析し、その結果、STAP細胞論文には
大きな間違いがあると、指摘。9月下旬にその結果を論文で公表した。
それによると、論文では胎盤になるとされた細胞が単一ではなく
「ES細胞に近い細胞」と「TS細胞に近い細胞」の2種類の細胞の
混合であり、論文の記述とは異なるものだとしている。これは、実験の
経過中に混入があった可能性を示している。こうなると、捏造論を
押し進めていた人たちは、これを証拠として「偽造」し、「やっぱり、
故意に論文を捏造したのだ」といったまことしやかな憶測をしてしまう
空気捏造の「村」の論理を展開しそうだ。
一方、解析結果は、「結果に対する感情」ではなく、淡々と
「論文の中に大きな誤りがあった」事実だけを述べている。おそらく
実験中に別細胞の混入があっても、ミスに気づかずにそのまま突き進んで
しまえば、何か不思議な「錬金術」が可能になるのは十分に考えられる。
いずれにせよ、解析結果は「実験を映し出す論文」への夢を完全に
断ち切ってしまったが、たとえ論文が不完全なものであっても、
アイディアは別ものだということだ。だからこそ、実験ミスがゆえに
出来上がった「STAP細胞」ではなく、しっかりした実験でアイディアを
立証してほしいものである。「STAP細胞」という肝心のアイディア
そのものが失われているわけではなく、またこのアイディアには重要な
生物・医学上の「イノベーション」が潜んでいるからでもある。
「STAP細胞はある」と高らかに宣言した論文の筆頭著者、小保方さんの
3月の会見後も、再現性への疑問が払拭されず、理研の中間報告では、
残念な報告結果となっていた上、それに追い打ちを掛けるように遠藤氏の
解析結果が公表されている。
そんな小保方さんは、いまは多くの者が離れて味方も少なく、
大きな存在だった笹井氏までも失った状況となり、辛い実験となっている
ことは察して余りある。「STAP細胞を絶対に再現してほしい」という
笹井氏のメッセージを担った実験の行方は11月末まで待たなければならない。
その11月の期限までもう2ケ月余りである。小保方さんはどのような
方法で実験を進めるのだろう。理研では、論文に示されていたように
塩酸を溶液として使った再現を試みて失敗している。ある興味深い
ブログでは、乳酸菌溶液でなければ成功しないとまで断言しており、
熊本大学のある研究室で作成に成功していると伝えている。この真相は、
いったいどうなっているのだろう。
千島学説を提唱した千島喜久男さんは、強烈な人工の光(顕微鏡)にも
反応する生命としての細胞の性質を見逃さず、ガン細胞も含め生体内では
分裂しない細胞がそうした環境下でこそ分裂を始めるとしていた。
(ref./{『ガン呪縛を解く~千島学説パワー』〈稲田芳弘著〉)この生命体
としての性質が度外視されて良いわけではない。
さて、STAP細胞に使用する溶液は、その種類によって再現性に影響を
与えるものだろうか。ソマチッドと714Xの真相を求め、夫の稲田とともに
私もガストン・ネサーンを訪ねたことがあった。これは、稲田と山田パウさん
というボランティア活動家が主体となりソマチッド基金が立ち上げられた
時のことで、これを基としてネサーン訪問のグループが作られた経緯がある。
(ref./『ソマチッドと714Xの真実』〈稲田芳弘著〉)
ソマチッドは、健康な状態の生命体では、1~3段階の変容を繰り返すが、
免疫力を失うと、プロテクションバリアを超えた4段階目から葉状体の
13段階目までのサイクルに入り込んでしまう。この状態のソマチッドは、
いわば、「死」の方向性を有するもので、その宿主の生命体は、
明らかに不健康であり、あるいは「死」に向かう途上にあるとも言える。
そうしたソマチッドは、死にゆく細胞ではどのように観察されるのだろうか。
ネサーン氏が、生命体の死は、ソマチッドが「宿主」を分解していく状態
でもあると言われていたことが思い出される。おそらくSTAP細胞の
再現実験では、溶液にはそれほどの毒性はないものとしても、一般に
塩酸のような毒物では、死に向かうソマチッドが個体内に増えるのは
当然予想される。一方、乳酸菌溶液では、ソマチッドはどのような反応を
するのだろうか。塩酸の溶液と同様に「死」に向かうソマチッドが増えて
個体を分解しようと働きながら、別の反応も起きるのだろうか。
PHとは別に、細胞のサバイバルには、ソマチッド論から観ると、
どちらが有利なのだろうか。
STAP細胞の作成に最適なPHは5.7だと言われているが、私は、免疫力を
高めるという「アロマ水」をある方から紹介され、そのPHが弱酸性の
5.9だと聞かされた。それは、植物の香りのエッセンスを抽出して作られた
純粋なアロマ波動水で、PHは、何故かSTAP細胞作成時の5.7に非常に近い
数値である。ガン患者の方にも「免疫力を改善する」のに奨められており、
比較的分かりやすい事例として、白内障の進行を抑制する可能性がある
ということでもあった。私も、PCでの仕事を長年しているせいなのか、
年齢よりも早く、軽い白内障を患ってしまった。そのため、早速この
波動水(注)を点眼して試している。確かに、使用前よりも視力が良く
なっているのが実感できるから不思議な話である。
これは、溶液の性質とPHの数値が治癒への道筋をつけようとしていると
言えるのだろうか。というのも、波動水が塩酸から作られたなら、
話はこうならないにちがいないからだ。
千島学説の論理から言うと、赤血球と細胞の間には可逆的な関係があり、
例えばガン細胞が断食などのストレスを与えられると、赤血球に戻り、
それが再び正常な細胞に増殖していくわけである。これは、ガン細胞が
「未分化な幹細胞である赤血球」(ref./『隠された造血の秘密』
〈酒向猛著〉』)に戻ることにより、健康な臓器に再生されていくことを
意味している。
さらに、山中伸也氏のips細胞の発見で、皮膚の線維芽細胞にはあらゆる
細胞に分化できる多分化能があることが分かっており(同右)、これにより
「体のすべての細胞に多分化能が備わっている可能性があることになる」という。
つまり、「すべての細胞のあるところ造血作用がある」(同右)ということと
同義である。
PH5.9のアロマ波動水で言えば、白内障になった細胞がストレスを
与えられて、「未分化な幹細胞」である赤血球に可逆し、健康な細胞に
再生していく働きを誘発しているのだろうか。体のどの細胞もあらゆる
細胞に分化していく可能性があるというならば、こうした可逆のプロセスの
どこかでSTAP現象が生じていることになるのだろうか。
Natureに掲載された論文が取り下げられたからと言って、STAP細胞が
存在しないということにはもちろんならない。『科学村』の攻撃は、
「高い倫理性」を大上段から叫び、「論文不正=STAP細胞なし」といった
印象操作が激しく、NHKスペシャルがその空気呪縛をさらに決定的なものに
しようとしていた。番組では、論文著者らをまるで「容疑者」のような扱いを
してしまうことにもなった。このため、故意・悪意ある論文捏造説の信憑性が
増幅されただけでなく、「世界三大不正」説にさらなるお墨付きを与えるなど
空気が完全に「化学変化」してしまった。(この後に笹井氏のショッキングな
自殺が報じられた)
しかし、すべての人がこの空気呪縛に参加しているわけではない。
バッシングに批判的な人も少なからずいる。むしろ、一般市民は、内心この
「世紀の大発見」に期待を寄せているはずである。確かに小保方さんは、
非常に不利な条件下にあるのは事実である。実験が失敗に終わってしまう
ことも考えられる。
ここで大切なことは、そうなったからと言って、STAP細胞がないとは
断言できないということだ。どんな結果を招くにせよ、STAP細胞の
アイディアは、貴重なものであるのだから。(2014.9.29記)
注)ref./マクロの視点の水分析は『水と珪素の集団リズム力』
(中島敏樹著)を、ミクロの視点の水分析は『新時代を拓く量子水学説』
(高尾征治著)を参照。『雲の上に木を植える』(新野恵著)で
語られる竹炭の水や酢なども興味深く、中島氏の分析で優れた機能水で
あることが証明されている。