今月のラジオ…時空超えるヒッグス粒子と『ガン呪縛を解く』

〜〜〜千島の「気」とラズロの「量子の海」は情報場…
もしかしてゼロ・ポイント・フィールドはここにある?

稲田陽子

もしも、いつも使っている携帯に、未来の自分から
「携帯を机に置き忘れている」などと電話があり、実際に
その言葉通りであったなら、どんなに驚くことだろう。
それは、まさに「事実は小説よりも奇なり」という
比喩すら超えて、オカルティックな事象として
さまざまな想像力をかきたてるかもしれない。
しかし、最先端の量子場の世界では、起きる可能性の
ある現実的なことであり、何ら不思議なことではない
という。これは、たまたま見たEテレの『時空を超えて』
という番組の内容である。
時空を超えるのは、かのアインシュタインの十八番だが、
すでに現代量子論ではヒッグス粒子にまつわる現実的な
理論が時空のねじれ空間を編み出している。

未来から情報が飛んでくるとなれば、そこに登場するのが
ヒッグス粒子であり、時空を旅する重要なメカニズムを
担っているわけだ。
そもそもヒッグス粒子とは、質量以前の粒子で、
逆に素粒子に質量を与えるものである。そのエネルギー
そのもののような粒子が時空を超えるにもその回路が
必要であり、ヒッグス粒子は、三次元の時間の法則のまま
進む質量のある素粒子同士の衝突から出現した後、
次元にとらわれない動きを作り、格好のねじれ空間を
創出するのだという。その空間をヒッグス粒子が移動
し、情報を伝えるというのだから、驚き以外の何もの
でもない。
こうした情報の鍵を握る粒子は、一体どこから来ている
のだろうか。この粒子は、質量を与えるのだから、
明らかに物質を作り出す基となっているようだ。では、
さらに遡ると、これはどこに起因しているのかといえば、
ビッグバン以前の宇宙、すなわち、アーヴィン・ラズロが
提唱した「量子の海」(泡=粒=粒子。さざ波=波=波動)
という情報場であるというのは、想像にかたくない。
となると、ヒッグス粒子も、この情報場から生まれた
ということになる。

「真空」というのは、実は無ではないというのは、すでに
突き止められている。そこは、エネルギーが充満している
場であり、量子同士がつながりあい、互いに影響を与え
合っている。だから、ある部分で起きることは、他の
部分にも同時に起きうる。これを情報場と捉えるとき、
ユングの言う共時性がすぐさま想起される。
ここから、面白いことがわかってくる。つまり、
私たちは、そうした情報場に意識しようがしまいが
隣接している存在だということである。
すべての物質がそうであるように。
そのため、物質の彼方では、私たちは、不断に「情報」の
影響を受けているのである。

『「ガン呪縛」を解く』の第八章『回帰の旅の物語』
(稲田芳弘著/Eco・クリエイティブ刊)を紐解くと、
量子の海から物質や生命が生まれるとしたのは、ラズロも
その一人であり、また遡って千島学説の千島喜久男も
同様の提唱をしたと、述べられている。
千島も「『超エネルギーの凝集⇨エネルギー⇨素粒子⇨
原子⇨分子』というAFDプロセス」で「気」(量子論的な場)
から物質や生命が生まれると考えた。
この概念は、核のない赤血球が凝集し、核のある白血球
となり、細胞に進展するという千島学説の中心原理である
AFD現象と相似のものと言える。いわば、気から始まる
AFD現象として捉えられ、非常に興味深い。
ここには、エネルギーから質量を持った素粒子が現れる時に、
神の粒子と言われるヒッグス粒子が介在しているに
ちがいないからである。

『隠された増結の秘密~腸管造血説と幻の幹細胞論』
(酒向猛著/eco.クリエイティブ刊)には、千島は赤血球が
あらゆる細胞に変容しうるいわば「未熟な幹細胞」であると、
考えているのだと書かれている。この赤血球がAFD現象により
凝集し、核を持つ白血球を介して細胞となるとした観察事実
には、稲田が指摘した量子論的な展開が十分に考えられる。
赤血球は決して年老いた細胞ではなく、非常に若い細胞
であると千島は考え、しかも、それは「気」の領域から
生まれ出たと結論づけられたのだが、稲田は、そうした
「気」を量子の海である情報場と読み解き、量子論的に
千島学説を導いている。つまり、「気」という「量子場」
には、情報があり、血液はその情報を記憶した全体場と
なる。そこで、全体場の血液が劣化すれば、その情報に繋がる
赤血球も劣化して生じ、細胞をがん化させてしまう。
千島の提唱した「気・血・動の調和」というのは、
この意味でも大きな説得性を持つものである。
もちろん、これは、何もガンのみを対象にした方法論
ではなく、病全般に言えることなのは言うまでもない
ことだ。

稲田が書いている通り、コヒーレントな全体性が一貫して
宿っているのが、量子の海であり、私たちがその調和の
宇宙パターンに近づけば、おそらくガンになることもないの
だろう。何せ、物質の彼方にあるはずの量子の海は、実は
私たちの心身に隣接しているからである。
宇宙から見れば、マクロパターンは、ミクロパターンを内包し、
ミクロパターンは、マクロパターンを体現しているだけに
過ぎないのかもしれない。しかし、そこに存在する叡智は
人智を超えて計り知れず、宇宙は、初めもなく、終わりもなく
マクロとミクロを飽くことなくおそらく永遠に繰り返すのだろう。

関連記事。空間を友とする保江邦夫さんの
「奇跡」のナゾを解く「素領域理論」も…。

今夜はラジオ…空間って何?気血動の調和の原点

今月のラジオは、稲田芳弘の『ガン呪縛を解く』から
ラズロの「量子の海」と千島の「気」を取り上げ、
「ガン治癒への地図」を歩きます。

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