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グラスミルク

「グラスミルク」とは、「ファームエイジ」(本社当別町)が
2001年4月中旬から市民に提供する「草で育てた牛の牛乳」です。
ぼく自身このプロジェクトのサポーター役を担っていることもあって、
これからこのサイトで「グラスミルク」の動きをご紹介していきます。
まずは、「グラスミルク」の意味するものにご注目下さい。
今朝(2月27日)搾りだしたばかり?の資料を以下にご紹介します。

草で育てた牛の乳、グラスミルクとは?

安全・健康な牛乳を求めて
四月からファームエイジが提供します
ファームエイジではこの四月から、いよいよ「グラスミルク」を提供します。グラスミルク…、これはいったい何でしょう? 文字どおりに翻訳すれば「草の牛乳」。そう、草を食べさせて育てた牛たちから搾った牛乳のことです。
草で牛を育て、その牛が出す牛乳や乳製品を人間が頂戴する…これが本来の酪農の姿でした。しかし現在の酪農は、外国から輸入した穀物を配合して牛に食べさせ、より多くの牛乳を搾り取ろうとしています。
酪農業も一つの事業である限り、それも当然と言えるかもしれません。しかし牛を「搾乳の道具」としたその結果、さまざまな問題が生じるに至っています。

【失われた安全性】

問題の一つは、牛本来の自然な牛乳が得られなくなったことです。牛乳には本来さまざまな栄養価が含まれており、それが牛乳ならではの価値でしたが、「量」をあくなく追求することにより「質」が失われるに至っています。
「乳質」の中にはもちろん「安全性」も含まれています。配合飼料を食べさせて大量の搾乳を追求する近代酪農は、結果的に本来の自然の栄養価と安全性を切り捨ててしまったのです。
なぜ配合飼料の牛乳は安全ではないのでしょうか。
その理由はまず牛の健康にあります。考えてもみて下さい。牛は草を食べて育つ動物です。だからこそ草の繊維質を咀嚼するために胃袋を四つも持っているのです。
その牛が配合飼料を食べると、胃袋は一つで十分になります。すると使う必要のない胃袋に異常が生じます。病気になっては大変と、今度はさまざまな薬品(抗生物質など)を配合飼料に混ぜて食べさせます。こうして病気予防のための悪循環が始まっていくのです。
また、配合飼料で育てる牛は主に「舎飼い」されます。つまり窮屈な牛舎に閉じ込められ、牧草地をのんびり歩いて草を食べる必要がなくなるわけです。その結果牛たちは運動不足になり、足元の大地の感触や、風や大空の開放感とも無縁になります。つまり牛たちは牛本来の「生」を満喫することもなく、単なる「搾乳機械」に成り下がってしまうのです。
こうした牛たちには当然ストレスが溜まり、やがて健康を害していきます。健康的な生き方ができない牛たちに、健康で安全な牛乳を求めたとしても、それは無理な話と言えるでしょう。

【無理のない搾乳量】

量をあくなく追求する酪農は、乳牛の品種改良にも積極的でした。その結果、ホルスタイン種はいまや年間一万キロもの牛乳を出してくれます。しかし牛本来の姿からすれば、これは非常に異常な出来事です。なぜなら牛は自分が産んだ子牛のために乳を出しているのであって、自然の姿はもっとずっと少ない牛乳で十分だからです。
酪農の先進国ニュージーランド等では、決してこんな無茶な量は搾りません。草で健康的な牛を育て、年間約四千キロ程度の搾乳で十分に豊かな経営をしています。牛を草で育てて巨額のエサ代の出費を抑えることができるなら、無理のない量の搾乳で十分に酪農業を営んでいくことができるのです。
実際、ガラガーエイジではニュージーランド方式を日本に紹介・導入することにより、「牛を草で飼う」本来の酪農を普及してきました。
これは電気柵を使って牛を放牧するもので、寒冷地北海道でも年間十三回くらいは同じ牧草地が利用できます。というのも草の本当の栄養価は15センチから20センチの若草にあって、若草を次々と食べさせながら循環させれば、牛たちも健康に育ち、適量の安全な牛乳を出してくれるからです。
しかし、せっかく安全で健康的な牛乳を搾っても、現在の集荷システムでは、他の牛乳と混ざってしまって価値が発揮できません。そこでファームエイジでは「草で育てた牛の乳」を自社で加工し、そのまま直接市民にお届けすることにしました。これがこの春から提供する「グラスミルク」の概要です。

エコロジカルな牛乳です

地球にやさしく、飢餓や人口増にも配慮
 グラスミルクは安全にして健康的であるばかりか、とてもエコロジカルな牛乳です。というのも、それは太陽と大地が毎年生み育ててくれる草を見事に牛乳に変換して、私たちに素晴らしい栄養価を与えてくれるからです。
 このことは、いったい何を意味しているのでしょうか。
 それは再生産可能・持続可能な生産システムからの恵みであり、グラスミルクは「人間と草をつなぐ非常に合理的な回路」、つまり元来の牧畜の知恵の現代版です。
 ところが現在の日本の酪農は、「草と人間をつなぐ回路」ではなく、人間が食べられる食料(穀物)をわざわざ牛に食べさせて乳を搾る酪農になっています。
 世界には飢餓状態に置かれている人々がたくさんおり、それだけに穀物は本来人間が食べるものでなければなりません。しかし現実は、人間の食料を奪って牛に与え、その一方で悲惨な飢餓を生みだしているのです。
 こうして近代酪農や畜産は、牧畜システム本来の知恵を踏みにじっています。というのもそれは「人間が食べられない草」ではなく、貴重な穀物飼料を与え、また「放牧」を止めて「舎飼」を基本としているからです。
 その結果、健康障害、薬害、糞尿公害、環境汚染、飢餓地帯等々を生みだし、自然環境そのものを破壊しています。持続可能なシステムから離れた酪農は「宇宙船地球号」の航海を危うくしていると言えるでしょう。

【ヒトには穀物、牛には草を】

 これに対してガラガーエイジとファームエイジでは、「草」と「循環」による合理的な牧畜システムを科学的に再構築し、地球環境資源や家畜という「元金」を大事にした事業を提供しています。
 そうです、酪農や畜産などの牧畜は本来、家畜たちを減らさずに増やしながら、その「利子=乳・子・肉・毛皮・羊毛等々」によって生きていくという知恵だったのです。「元金」には家畜のほか、草や自然環境なども含まれます。草や自然環境が牧畜の元金だったからこそ、彼らもまた自然環境を大事に守ってきたのです。
 食糧危機が危ぶまれる今後を考えるとき、ヒトと家畜の間での食糧の奪い合いが予想されます。特にブタやニワトリなどの雑食性家畜は、トーモロコシ、サツマイモ、ジャガイモ、魚粉、大豆粕、小麦、米などのエサが不可欠だけに深刻でしょう。
 それに対して牛や馬などの草食動物には、本質的にヒトの食糧と競合しない長所があります。とりわけ四つもの胃袋を持った牛は、ヒトが消化出来ない草(セルロース)を微生物の働きで分解して栄養にしてくれるため、今後の社会の重要な家畜とされるでしょう。それだけに外国から大量の穀物飼料を牛に与えて牛乳を生産するのではなく、酪農本来の知恵であった「草で育てる」という基本に、私たちも立ち返らなければならないのです。
 その意味でもグラスミルクは、とてもエコロジカルな牛乳と言えます。すなわち、地球にやさしい牛乳、そして今後の人口増や飢餓に対して十分な配慮をした牛乳…、それでいて健康的で安全、もちろん栄養価値の面でも断然優れているのです。

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