昨日(24日)のコメントは、もっぱら「白樺樹液」に傾いてしまいました。
それくらい、あのほのかな甘味に魅せられてしまったということでしょう。
しかしそれ以上に、斎藤牧場にはもっと香り高いものがあります。
そこにはなにより「心を癒す」なにかが息づいているのです。
だから斎藤牧場にしばらく身をあずけていると、心の芯から何かが回復する。
そこは、自然の力と、みんなの笑顔による「癒しの空間」でもあるのです。
そんなわけで、斎藤牧場にはいま「化学物質過敏症」の患者が住みついています。
その様子は、今年の2月8日のNHKテレビでも紹介されました。
化学物質過敏症の患者さんは、いま日本で急激に増えつつあるとのことですが、彼らには安心して住む場所(家=自分の居場所)が見つからないのだそうです。
NHKの番組はこの病気の恐ろしさをこれでもかというばかりに伝えていましたが、そのなかでただ一つ、画期的な好転例も紹介していました。
それがなんと、斎藤牧場での治癒の事例だったのです。
「斎藤牧場に行くと、体の自然治癒力が高まるらしい!」
こうしたニュースはもうずいぶん前からあちこちに伝わっていました。
そんななか、化学物質過敏症に取り組む東京の医師にもそれが伝わったらしく、去年から本格的に斎藤牧場での治療の試みが始まりました。
医師と患者さんが牧場にやってきて、治癒のデータを取り始めたのです。
このことに関しては患者さんのコメントを含めてまた近いうちに報告しますが、ここに来ると、とにかくやっかいな病気が良くなってしまうのですから不思議です。
いったい、なぜなのでしょうか?
まず考えられるのは、ここに広がっている自然環境です。
樹木の多い「山の牧場」には、いつもきれいな空気と水があります。また朝は小鳥たちのさえずりで目覚め、日中は雄大な自然のランドスケープに身を置き、そして夜は漆黒の闇を体験したり、普段ではお目にかかれない美しい星々を仰ぐ…。
そんな毎日を繰り返しているうちに、たぶん「内なる自然」が呼び起こされるのでしょう。
さらに、新鮮でおいしい「牛のおっぱい」やヨーグルトが毎日いただけたり、のんびり、ゆったりと山で遊ぶ牛の群れに日々接することができるのも、きっと「心の癒し」を誘ってくれるにちがいありません。
いま世界的に「ゾウによる癒し」が大きな注目を集めつつありますが、それは、あのゆったりとしたリズムが体と心のリラックス感を呼び戻してくれるからだそうです。
牛にもそれと似たリズムがあり、特に斎藤牧場の牛たちには特有のものがあります。
このことに関して、いま研修中の門山祥子さんはこんなふうに語ってくれました。
「ここの牛たちは、とっても穏やかで、見ているだけで心がなごむんですよ」
門山さんのご自宅では酪農をやっており、また酪農大学で学んで卒業しただけに、これまでにいろんな牛たちと接してきました。その門山さんがこう言うのです。
「斎藤牧場の牛たちは他の牛たちとは違う。とっても穏やかだ」と…。
この言葉は、正直、そのままぼく自身の率直な印象でもありました。
でも、牛のことを良く知らない素人のぼくとしては、
(ホントにそうなのかな?)という思いもありました(思い込みだけかも…と言う)。
ところがいろんな牛を見てきた門山さんも、全く同じ印象を持っていたのです。
ということは、やっぱりここの牛がほかとはひと味違うのかもしれない。
いったい、なぜ違うのでしょう?