第6版『ガン呪縛を解く』改訂・増刷版好評発売中!

~~~「ガン呪縛」そのまま?鳥越氏の「ガン検診100%」発言!むしろ治療選択に患者の自由意思を保証すべき
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稲田陽子

『「ガン呪縛」を解く~千島学説的パワー 第6版』が、ようやく7月11日に改訂・増刷となり、ただいま待望の発売となっている。

時をほぼ同じくして、都知事選に出馬した鳥越氏が、ガン問題に積極的な姿勢を見せていた。しかし、それは、そのまま「ガン呪縛」を連想させてしまうもので、せっかくガン問題が政治の世界に浮上しようとしても、その内容は、ガン検診を100%達成し、だれでも先進医療を受けられるようにすることに尽きてしまうらしい。これでは、従来のガン呪縛をさらに助長するだけで、他の選択肢で共生したり、治癒している事例があることに耳も目もふさいでしまう。

第一、副作用が強く免疫力を奪う治療法を皆が皆、選択したいとは思ってはいないのは確かだ。初期のガンならば、ガンになった原因を知って改善し、自然療法を徹底させるなど、やり方次第でガンと共生し、治癒する可能性すらある。それを1ミリのガンも逃さぬ検診でガンがみつかれば、そのまま不完全なベルトコンベアーに乗せられてしまうシステムが待っていることだろう。いったいそれで患者たちに後悔はないのだろうか。

通常のガン治療を受けたい人と受けたくない人がいるのに、現在の病院医療では、その選択の自由はない。抗ガン剤を拒否すれば、その後の検査や経過観察などの診療は拒絶されるか自然消滅となるのが現状である。

免疫力を奪わない体にやさしい方法でガンを治したいとする患者のあり方を保証する病院制度の改革を願いたいものだが、「聞く耳を持つ」とアピールされている鳥越氏はどのように思われるだろう。

鳥越氏は「ガン呪縛」でがんじがらめの現状のガン医療をさらに押し進めるかのような方針を打ち出しながら、都知事選に出馬した。結果はどうあれ、確かに「高齢」や「転移ガン」などの負のイメージを超えて、「ガンの御陰でいまが一番健康でスカッとしている」と堂々と公言しつつ選挙運動に身を投じたのは、立派だし、すばらしい。

その鳥越氏は、4回目のガン罹患をして克服しているというが、どうやらその陰には自身の固い生活信条があるようで、『食事、睡眠、運動」の三原則を厳しく守っているそうだ。つまり、抗ガン剤治療などの三大療法を受け、何回か増ガン・転移をしながらも、自身の三原則に従ってガンとつき合っているということであり、そのことは十分に伝わる。

この鳥越氏は、最初のガン報道のときに、ご家族がとても心配してサプリなどの健康食品をいろいろ用意したという。詳しいことはわからないが、これは抗ガン剤の副作用や免疫力の低下に対してなにがしかの働きがあったのではないかという予想も成り立つ。しかし、抗ガン剤の影響なのか、その後ガンは、現代医療が想定するような状況を何度も繰り返しているとみられる。

ただし、確かにサプリなどで免疫力が高められていたとしたなら、鳥越氏の個性や信念と相まって、何度も繰り返す抗ガン剤も運良くやり過ごすことができたのかもしれない。

その実、おそらく、ガンとの共生はそれほど単純なことではないだろう。鳥越氏が語っているように、その極意は、「食事、睡眠、運動」の三原則を厳守することにもあったというのだから。

私は、鳥越氏のこの言葉を聞いて、まさに千島学説の「気血動の調和」をすぐに想起した。ガンは、千島やガストン・ネサーンが洞察したように局所の問題ではなく、血液全体に関わるものであり、いわば全身病である。
そのため免疫力の改善がそのまま根治につながるという平易で普遍的な図式が成り立つわけである。

それに対し、抗ガン剤はガンという局所を毒を持って攻撃するわけで、その代償に全身の免疫力を下げて重篤な副作用を引き起こすことも珍しくはない。これが「ガンは治療で亡くなる病」として通常ガン治療法への批判や警鐘が巷で止まない一つの大きな要因でもある。(ref/『抗ガン剤は効かない』近藤誠著)

しかもそうした医療への呪縛は、有効で適切な代替医療を選ぶ権利を簡単に奪う。通常医療を受け入れない患者は、当然病院から追い出されてしまうのだ。

一方、鳥越氏は、こうした通常医療を肯定して受け入れ、その結果転移(増ガン)しながらも、ご本人が意識されていないと思われる千島学説的な「気血動の調和」的なものを実践しガンと共存しているようにも受け取れる。
この意味で、鳥越氏は運の強い人である。

この事例とは別に、病院から見放された末期ガンの方も、自然療法や「気血動の調和」(千島学説)「心身一如の弁証法」(千島学説)などと同概念の生活を送り、ガンを克服したり、共生するのは、単なる偶然ではないにちがいない。そこには、レッキとした根拠があるはずだからである。
(ref/『ガン呪縛を解く〜千島学説パワー』稲田芳弘著
『隠された造血の秘密』酒向猛著)

はたして、「戦場」の中で免疫力を大きく奪われながら闘い続け、最終的にガンの完治が望めるのかどうか。さんざんガン治療に苦しめられて、ついに転帰してしまう事例は、私たちの回りでも、医療システムの中でも、とくに珍しいことではない。ついには抗ガン剤が効かなくなり、「ガン難民」となってしまう人々も現実に存在し、マスコミでも取り上げられている。

ニュースキャスターの筑紫哲也氏は、初期のガンであっけなく亡くなったのはご記憶だろうか。医療界で最善とされた最新の治療を受け、その副作用のすざまじさをイラク戦争になぞらえながら、ついに帰らぬ人となった。筑紫氏は初期のガンだったのだから、あるいは自然療法の方が大きな効果をあげた可能性もあり、これにより長らくガンとの共生ができたか、はたまた自分なりの完治の地図を手にしたかもしれなかった。

稲田芳弘の『ガン呪縛を解く~千島学説パワー』は、千島学説を基に、そもそも現代医学の基礎理論が間違っているという衝撃的なコンセプトに従って書かれたものである。これは、現代医学・医療界が間違ったガン観を形成し、ガンをますます混迷のかなたへ追いやってしまった現実を深く鋭く語る、一人のガン患者でもあったジャーナリストの書である。

私たちは、次々と出てくる新しいガン治療薬にどこまで命を預けてしまってよいのか。素人には判断がつかないがために、医師に促されるまま、さらに深みにはまり、その結果抗ガン剤で免疫力が損なわれて治療法がないまま末期を迎える悲劇も起きている。

その悲劇を幸運に変えてしまうのは、現代医療の範疇にはなく、自然療法をはじめ有効な臨床が確認されている代替医療にある…そんな「奇跡」も実際に起きている。

これがガンというものの不可思議な正体であり、ガンが一部の局所の病気ではなく、全身病であり血液の質を問題とした千島学説の生命論的なガン観につながる。これは、ガストン・ネサーンのガン観とも重なるものだ。
(ref/『ソマチッドと714Xの真実~ガストン・ネサーンを訪ねて』)

昨今の国民の医療費の増大にしても、従来のガン観が是正されることで大きな改善が見られるのは言うまでもないことだろう。新薬が医療費を圧迫しかねないという意見が医師の中からも出ているという(ref/NHKニュース)。こうなると、高齢者のガン患者が何やら治療を辞退せざるをえなくなるという不条理な予想もなされていると、医師は語る。

しかし、これは、あくまでも「ガン呪縛」にかかった医療業界の中での話である。もしも、この「ガン呪縛」を取り去れば、医療費の中味は大きく変化するのはあまりに当たり前のことではないだろうか。

「風が吹けば、桶屋が儲かる」とは、夫の稲田がよく冗談めいて言っていた言葉だが、医療業界や患者の中に「ガン呪縛」がなくなれば、「ガン患者が増えれば、◯◯が儲かる」などといったことにもならないだけでなく、医療費も嵩まない。

さらには、ガン治療にも患者の意思を尊重するシステムと法律があれば、ガン患者の延命率が高まる可能性も出てきそうだ。しかも、抗ガン剤治療を選びたい人、選びたくない人の自由意思が尊重され、たとえ「抗ガン剤は選択しません」と、言っても何の問題にもならない。

そう言ったからと言って、診療を拒否されることも、必要な時に検査をしてもらえないということにもならない。まして、「ガン治療を拒否しているなら、うちでは引き受けられない」として、救急車で病院を3時間も探し回るなどといった理不尽なことも起きようがないにちがいない。
(ref/『荒野のジャーナリスト稲田芳弘』稲田陽子著)

もっとも、一口に医療業界と言っても、すべての医師が「ガン呪縛」にかかっているわけではない。医師や看護師などの医療業界に生きる職業人の間に、ガン治療の定説に疑問を持つ人々もいるからだ。このため、自身の臨床経験に基づき、積極的に代替医療を行なう場合も出てきている。
実際、『ガン呪縛を解く』には、これまでガンに罹患した方々だけでなく、たくさんの医療従事者の方々の共感もいただいてきている。

さらに言うなら、医師ですら自身がガンに罹患したときには、抗ガン剤や放射線を使わない方法を選ぶのだという話はよく耳にしてきた。ふしぎなことにその噂はいまも堪えない。

要は、抗ガン剤を使いたいという「絶対的信仰者」たちは、それはそれで仕方がないのかもしれない。何よりも生命やガンに対する考え方があまりに違っているからである。なかには強者がいて、転移は別としても何割しか効かないと言われている抗ガン剤の毒が効く人もいるかもしれない。
しかし、同じ医療費を払っているのにもかかわらず、使いたくない人々を差別待遇にする医療のあり方は何と言っても問題である。ことガン医療については、西洋式のアロパシーだけが医療だとするのには大きな疑問があり、患者の自由意思が尊重されるような選択があってしかるべきではないかと、思われる。

『ガンは誰が治すのか』の著者である松野哲也さん(元コロンビア大学ガンセンター教授)から紹介された書籍『ガンが自然に治る生き方ー余命宣告から「劇的緩解」に至った人たちが実践している9つのこと』
(ケリー・ターナー著長田美穂訳)が脳裏を過る。この中に、膵臓ガン末期の方が医師から勧められた通常医療を拒絶し、食事療法をはじめ「気血動の調和」の概念に相当するやり方でガンを克服した事例があるようだ。『ガン呪縛を解く』にも同様な事例が随分紹介されているが、古今東西、ガン治癒への基盤には共通した魅力的な真相が潜んでいるのは言うまでもない。

稲田芳弘は、いまも確信を持って語るだろう。「ガンを見る視点を変え、「ガン呪縛」から解放されよう。ガンは、自らが作った自分自身そのもの。戦火ではなく愛を与えるべきだ。千島学説を基にすれば、自ずから『治癒への地図』を見出せる」と…。(ref/『ガン呪縛を解く〜千島学説パワー 第6版』※稲田芳弘のガン罹患の原因は、化学物質の被爆であったが、大きな意味でガンを自ら引き受けた)

※この記事を書いている最中に、九重親方の訃報が報じられた。膵臓ガンだったそうだ。昨年、早期の膵臓ガンが見つかり、手術を受けたが、その後治療の
効果を思うように得られなかった。早期であった点、筑紫哲也氏と同様だ。もう一人、世界的なピアニスト、中村紘子氏が大腸癌で亡くなられた。ガン宣告は、2014年2月だったという。ご冥福をお祈りいたします。

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