紙くずになる航空券

いまぼくの手許に「札幌~東京」の往復航空券があります。
回数券の最後の2枚で、有効期限は今日。
結局は「紙くずになる運命」のチケットです。

本当は、今月東京に出向きたいと思っていました。
ところが入院騒ぎの後遺症ともいうべきでしょうか、
溜まった仕事の処理で多忙な日々に終始してしまいいました。
そのため自動車免許の更新手続きも間に合わないほどで、
今回も誕生日後の数日間は免許切れの状態でした。
ま、かつてのように、まるまる6ヶ月間も全く気付かぬまま、
「あと20分気がつくのが遅れたら免許取り消し」
というのに比べれば、まだましだとは思いますが<笑>。

というわけで、まもなく航空券が紙くずになります。
それも「有効期限」に気づくのが遅すぎたからです。
で、昨日友人たちに「東京に行く予定ない?」
と聞いてはみたものの、誰もそんな予定などなさそうでした。

ずっと前のことですが、東京からのチケットが紙くずになりそうでした。
帰途につこうと羽田空港まで行ったのに、突然東京での急用が生じ、
その日札幌に帰ることができなくなったのでした。
そのときのチケットはたまたま変更不可だったため、
このままでは間違いなく紙くずになってしまいます。そこで、
紙くずにしてしまうよりは誰かに利用してもらったほうがベターと考え、
もらってくれそうな人を必死?で探しました。

ところが、いくら声をかけても、みんなうさん臭そうな顔で拒否します。
「あげる」と言っても、誰ももらってくれないのです。
きっと、よっぽどぼくの顔がうさん臭かったにちがいありません<笑>.

でも、なんとか土壇場で「もらってくれる人」を見つけました。
不思議なことですが、そのときは本当にホッとしたものです。
「不要になったもの」を「もらってくれる」というのも、
これは「大きな親切」であり「ありがたいこと」です。
なぜなら、それは「ものの価値」を殺さずに生かすことだからです。

『エコろじー』紙を発行して以来、これと似たことが起こってきました。
ある温泉ホテルの新装オープンに向けた解体工事に際し、その仕事を
廃材の再利用を目指す仲間の会社に発注してくれるオーナーが現れたのです。
というのも、使えるものまで壊す「ミンチ解体」をしてしまっては、
それだけで大変な金額の産廃処理費用がかかりますが、
廃材を取り外して生かすとなれば、産廃処理費用は安くて済みます。
というわけで、廃材の再利用を目指す知り合いの会社が受注したのでした。

「不要なもの」は、その人にとって不要であったとしても、
それを求めている人が、きっとどこかにいるはずです。
自然のシステムだって、それぞれが不要なものを回し合っているからこそ、
ちゃんとバランスのとれた自然生態系が維持できているのです。
ちなみに、われわれが不要になって吐き出す炭酸ガスは、
植物が拝借して、ちゃんと光合成に利用してくれていますし、
逆に、植物たちが不要になった酸素を潔く捨ててくれるからこそ、
動物やわれわれ人間の呼吸も可能になるのです。

ということで、誰か不要のチケットを使ってくれる人はいませんか?
もう少し早く有効期限が分かったら「ほしい!」という人が現れたでしょうが、
毒ガス事件のこともあって、気づくのが遅すぎました。
それはさておき、株券や紙幣も、場合によってはただの紙くずになりえます。
なによりも確かなものは、やっぱり自然の恵みだと思います。

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